売れる商品の育成の仕方
楽天市場からの退店前に試す2つの方法の一つとして紹介している【エース】という手法、前回の授業で売れる商品の育成方法をご紹介しました。
実際には、買いたくなる言葉を商品説明文に挿入する【スタッフSの一言】を紹介しました。
では、次は、お客様へのおすすめと検索キーワードが強化されたページに、どのような商品画像を掲載していくかをご紹介いたします。
楽天検索結果一覧画面
突然ですがクイズ!です
Bを探してください
次もまた、Bを探してください
最初の「Aの中のB」の方がBを見つけやすかったと思います。
では楽天市場のエースの番地にて、検索結果画面を見てください。
自店のエースの画像は、「Bの中のA」でしょうか?それとも、「βの中のB」でしょうか?
頑張って作ったエースの商品画像が、他のお店の商品に埋もれてしまっているわ!
楽天の商品画像登録ガイドライン
楽天市場では商品ルールの厳格化が始まり、画像の中のテキストや枠線などの挿入が制限されています。
つまり、それぞれのショップで個性的な商品画像を採用していた今までとは異なり、「全部同じような画像へ」という方向転換が、楽天で行われています。
楽天にとっての競合である、Amazonを強く意識しての楽天の方針転換だと思うのですが、私共はこの変化を『チャンスと見るか、ピンチと見るか』という事ですね。
テテマーケティングではこの状況を、従来はACDEFGの中のBであったものが、現在はAの中のBになれるチャンスと考えています。
個性豊かな人たちのなかで個性を出すのは難しいですが、個性の無い人たちの中で個性を出す事は比較的簡単だという発想の転換です。
楽天市場の、商品画像登録ガイドラインの詳細は 03.店舗運営に関するガイドライン 134ページ以降をご確認ください。(ブログ掲載時現在)
売れる商品画像の作り方
では、いよいよ売れる商品画像の作り方です。
感ReBe比限 ス仕X
突然、なんかの呪文ですか?(ちょっと怖いです)
さー皆さんもご一緒に!
かんれべひげん すしX
かんれべひげん すしX
かんれべひげん すしX!
だから寿司って何なのよ!
突然、発せられた謎の呪文【感ReBe比限 ス仕X】
売れる商品画像の作り方と何か関係あるのでしょうか?
マズローの欲求5段階説
マズローの欲求5段階説というワードを聞いた事がある方は多いかもしれません。
アメリカの心理学者、アブラハム・マズローが考案した心理学論の代表的な定説であり、人間の欲求は「生理的欲求」「安全の欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」の5つの階層に分かれているという説になります。
欲求5段階説 [アブラハム・マズロー]
5「段階」欲求とあるように、欲求には「段階」があるとされています。
つまり一番下の「生理的欲求」が一番強く本能的に避けられない欲求であり、「生理的欲求」がある程度満たされると、次の「安全欲求」が強くなり、「安全欲求」がある程度満たされると、また次の「社会的欲求」が強くなる、といった具合です。
たしかに、眠気(生理的欲求)には勝てないむにゃ…zzz
つまり、人の欲求はこの階段を上ってエスカレートしていく為、この段階に合わせたコミュニケーションが必要という事になります。
マズローの欲求5段階説に【感ReBe比限 ス仕X】を当てはめる
マズローの欲求段階同様、お客様が商品を目にして購入に至るまでの心理ステップについても、この欲求段階と同じステップを踏んでいきます。
お客様は商品を購入するに際に、まず「生理的欲求」に敏感であり、それが満たされる商品だと判断すると、次に「安全の欲求」に敏感となり、それが満たされる商品だと判断すると、次に「社会的欲求」に敏感となり、次に「承認欲求」に敏感となり、次に「自己実現の欲求」に敏感となりと、気になる点が段階的に変化していきます。
つまり、売れる商品の商品画像は、このお客様の欲求段階に寄り添う形で、順序立てて画像訴求がなされているのです。
売れている商品は、人間の欲求段階に、
商品画像の順番を合わせているのですね!?
つまり、下の図のような順番です。
「生理的欲求」を要求する最初の段階は、本能に訴える「感性」重視の画像を、「安全欲求」の段階に移動したら、「レビュー」などを紹介して安心感を与える画像を、「社会的欲求」の段階に移動したら、「Benefit(客の利益)」を紹介して納得してもらう画像を、「承認・自尊欲求」の段階に移動したら、「比較・限定、スタッフSの一言」を紹介して、今すぐの購入を促し背中を押し、「自己実現欲求」の段階に移動したら、「仕様、クロスセル」を紹介して、自分の探していたものに間違いないという安心感を感じてもらいます。
表にて詳しく説明します。各欲求段階に応じて下記のような商品画像を作成しましょう。
画像1枚、1枚、しかもその順番にも意味があったのね!
感ReBe比限 ス仕X | 目的は? | どんな画像? |
感性 | 感性・本能に訴えて、ただただ心を掴む画像 | イメージ画像・雰囲気画像(置き画/モデル画) |
レビュー | 安心感や大勢に人気感を訴え共感を得る画像 | レビュー紹介 |
ベネフィット(客の利益) | お客様の問題を解決できる事を訴え納得してもらう画像 | 〇ができる、〇でもう悩まない等 |
比較 | この商品の優れた点を訴え買わない理由を無くす画像 | 他社商品や既存の自社商品との違いを紹介 |
限定 | 特別感を訴え今買う理由を与える画像 | リニューアル歴や製品に関するレア度を紹介 |
スタッフSの一言 | 誰かに勧められることで最後に背中を押す画像 | 商品説明のコメントを画像化 |
仕様 | 商品を細かく説明し購入後の不安をなくす画像 | 商品の具体的な仕様をズームインorズームアウトで説明 |
クロスセル | 商品から得られるベネフィットを増幅させる画像 | オプションや関連商品を紹介 |
最後に、楽天に掲載できる20枚の画像の内訳(画像配分)の例をご紹介します。あくまで一例ですので、商品の特性に合わせて前後させて臨機応変に対応してください。
画像 | 訴求点 | 画像 | 訴求点 |
1枚目画像 | 感性 | 11枚目画像 | スタッフSの一言 |
2枚目画像 | 感性 | 12枚目画像 | 仕様1 |
3枚目画像 | 感性 | 13枚目画像 | 仕様2 |
4枚目画像 | レビュー | 14枚目画像 | 仕様3 |
5枚目画像 | ベネフィット(使用感1) | 15枚目画像 | (仕様4)オプション |
6枚目画像 | ベネフィット(使用感2) | 16枚目画像 | (仕様5)梱包 |
7枚目画像 | ベネフィット(素材) | 17枚目画像 | クロスセル |
8枚目画像 | ベネフィット(製法) | 18枚目画像 | 感性 |
9枚目画像 | 比較(他社/自社) | 19枚目画像 | 免責事項 |
10枚目画像 | 限定(レア度) | 20枚目画像 | 予備 |
「感ReBe比限 ス仕X」、意味不明な呪文から始まったこの章ですが、ある意味呪文のように唱えて覚える事が重要です。
「知っている」だけでは意味がありません。しっかりのこの順番で商品画像を作ってお客様に提案して初めて価値が生まれます。
まずはエースの商品画像が「感ReBe比限 ス仕X」に従って構成されているかチェックしてみましょう。
並び変えるだけでOKの場合はすぐ修正可能ですが、写真の撮り直しや、作り直しの必要がある場合は、「感ReBe比限 ス仕X」を強くイメージして作り直してみましょう。
ワークショップ①
ここでは手書きによる画像イメージでかまいません。エースの商品画像を「感ReBe比限 ス仕X」に沿って作り直し、或いはブラッシュアップしてみましょう。
ここでワークショップを行います。
(ブログでは割愛します)
商品画像にテキストを挿入する方法
「感ReBe比限 ス仕X」に沿った商品画像の撮影、構成を終えた後には、実際には商品画像へのテキストの挿入が残っています。
では、商品画像へのテキスト挿入についても売れている商品にはコツがあるのでしょうか?
勿論あります。Zの法則をご紹介します。
オンラインでも、オフラインでも人は左上から右下に読み進める傾向があります。
アルファベットのZの文字の書き順と同じ進みという事から、「Zの法則」と呼ばれています。
つまり、最初に目の止まるZの左上に需要度の高いメッセージを配置しましょう。
さらに、重要度の高いメッセージのコツは、短く、単純に、頭に「?」を描かせることです。
頭に「?」を描かせる?
そうです。人間は良いことよりも悪いことの方が記憶に残りがちです。これはマズローの安全欲求が強い欲求にある事から「安全ではない事」に敏感だからです。
よって、スムーズなことよりも、違和感の方が印象に残るし、記憶にも残ります。
商品画像コメントについても、スムーズに読めるコメントよりも、一瞬「何?」と止まってしまうようなコメントの方が印象にも記憶にも残ります。(ただし、短く、単純に!です。)
画像左上にキャッチフレーズ:1プッシュ=晴れの日
画像右に詳細コメント:「誰もが気分が沈みがちな雨の日。このOpenボタンを1プッシュするだけで、晴れの日と同じような快適が貴方の頭上を包み込みます。もう雨に打たれて服が濡れることも髪が乱れることもありません。この1プッシュのビニール傘で今日もあなたは晴れ模様!」
ただのビニール傘の商品画像ですが、
「1プッシュ = 晴れの日」というタイトルを付けただけで、
何か特別な商品のような雰囲気が出てきませんか?
ワークショップ②
売れる商品画像を作れるようになる為に、頭の中に「?」を描かせる練習をしましょう。
どこにでもある商品でキャッチーなタイトル付けに挑戦する事がポイントです。
特に「1〇〇 = ××」のフレーズは便利です。
- リンゴで「1〇〇 = ××」
- 歯磨き粉で「1〇〇 = ××」
- 本で「1〇〇 = ××」
- 靴で「1〇〇 = ××」
ここでワークショップを行います。
(ブログでは割愛します)
コメント