売れる商品画像の撮影方法
前回の授業で、売れる商品画像の作り方をマズローの5段階欲求に沿って紹介しました。
キーワードとして上げた、「感ReBe比限 ス仕X」は完璧でしょうか?
〇を埋めてください
〇ReBe比限 ス仕X
「感性の感」ですね
感ReBe比〇 ス仕X
「限定の限」ですね
完璧です。ではいよいよ本日は、「感ReBe比限 ス仕X」に沿った具体的な写真を撮る方法です。
因みに「感ReBe比限 ス仕X」で最も重要な画像はどれでしょうか?
マズローの欲求の第一段階、本能に訴える「感性」ですね。
そもそも1枚目の写真は検索結果に表示される唯一の画像(サムネイル画像)ですので、1枚目の「感性に訴える画像」は最も重要です。
検索結果に表示された中でBの中のAになりうる、本能や感性に直接訴える画像が必要です。
本能と感性に訴える、心を掴む写真の撮り方
本能と感性に訴えるイメージ画像の象徴(お手本)として、一番最初に浮かぶのは、有名ハイブランド商品のイメージ画像です。
8頭身のモデルさんがやや露出度多めに、カメラ目線で野性的に攻撃的な視線で、原色かモノクロかの2パターンで商品を顔の近くまで持ってきて訴求をしています。
文章に起こしただけでもう、本能的、感性的な様子が伝わってきますよね?
モデルさんを使ったイメージ写真は「本能や感性に訴える」という最も重要な要素以外にも、「使用シーンがお客様に伝わる」という意味でもとても大きな効果を生みます。
しかしながら、私たちが既存商品全商品にモデルさん入り写真を採用し、今後もその運用を続けていくという事はあまり現実性がありません。
そこでテテマーケティングでは、まずは低予算でも実現できる、【置き画マスター】になる方法をご紹介しています。
置き画とは?
置き画とは、台(平面)に置いた被写体を真上から撮影した写真のことです。
インスタグラムでおしゃれな小物はこの「置き画」のノウハウが使われています。
インスタでよく見る画像ですねー。
撮影道具を揃える
まずは撮影道具を揃えましょう。
高価なカメラとか結局結構な投資が必要なんですよね?
いえ。カメラはiPhoneで十分ですし、その他器具も2万円あればすべて揃えられますよ。
カメラ | 光 | 背景 |
スマートフォン | 日光 | 背景シート |
三脚付き自撮りライト | 画用紙 | |
撮影ボックス | 小物 |
三脚付き自撮りライト
撮影ボックス
道具が揃ったら、背景を決めましょう。
背景シートを使う
背景として使う最もポピュラーな方法は背景シートを使った撮影です。
市販されている背景シートを背景に敷き、直射日光を避けて撮影するだけで素敵な写真が撮影できます。
後述する「構図」に注意して撮影をしましょう。
小物撮影用の背景紙 | Ambiance Paper
画用紙を使う
コスパ良く他店とは違う写真が撮れる方法として画用紙を使った撮影をおすすめします。
商品と同系色の大き目の画用紙を1枚、または、2枚重ねて置き画を撮ります。
100円均一や商店街の文房具店でも手に入るコスパ最高の置き画アイテムです。
本当に画用紙でいいんですか?
はい。経験が浅くても、画用紙で十分個性的な写真が撮れます。
小物を使う
小物と一緒に撮影することでイメージに富んだ置き画が可能です。
ただし、小物選びのセンスが問われるため難易度は高めです。
私にはちょっと難しいかもですねー。
布や洋服を使う
ホワイトやベージュ系の布や洋服を平置きし、その上に商品を置きます。
商品を目立たせる為、ホワイトやベージュ系がよい場合が多いですが、スタイリングを組む時と同じように、「このニットにはこのアクセサリーを合わせよう」「このアクセサリーを目立たせたいから、このニットを着る」という配色視点が大事です。
靴など商品が大きめの場合は背景の生地はクシャっとさせる、
アクセサリーなど商品が小さめの場合は背景の生地はピタッと広げる事がポイントです。
モデル撮影風の小物撮り
モデル画像の効果のひとつに使用シーンがイメージ出来る点があることは既に説明をしました。
とても有効な写真撮りの手法ですが、モデルの手配やロケーションの手配が、コスト、時間、継続性の問題により、かなりハードルが高い事が現実です。
しかしながら、人ではなく、小物を使うことによって使用シーンを疑似的に再現する事が可能です。
えっ!?モデル撮りを小物で疑似再現できるのですか?
人は映りませんが、ターゲットが着る服や、小物と一緒に商品を撮影することで、あたかもそこにそれらを身に纏ったモデルさんがいるかのような錯覚を起こさせる方法です。
この方法のメリットは、センスが必要な小物選びとは異なり、Bさんをイメージした服を選ぶことになる為、テテマーケティングの受講者であれば比較手用意に準備が可能である点です。
Bさんをイメージした服と一緒に撮影すればいいだけです!
撮影スキル [構図・加工・余白]
写真の撮り方が決まった所で、次は撮影のスキルについてです。
基本的に押さえておきたい撮影スキルは「構図」「加工」「余白」です。
カメラはスマートフォンで十分ですので、これも基本を最初に覚えてしまったり、マニュアル化をしてしまえば、現場への浸透は難しいものではありません。
まずは構図です
イメージ | パターン | ポイント |
---|---|---|
ジグザク型 | ・サブアイテムを別の角度でジグザグに並べ主役アイテムを最後右下に並べる置き方 ・角度でセンスが出るため何度も挑戦してベストの角度を見つけてください ・最初はアイテムの数を減らして挑戦するのもよいと思います(2個3個のアイテムから) | |
扇型 | ・サブアイテムを扇のように広げてその対角線にの左下に主役アイテムを並べる置き方 ・アイテムを同じトーンの色でまとめるとバランスよく見えます ・扇に規則性がある為主役商品は敢えて無造作に広げるなど動きをつけてもアクセントが付きます | |
広げ置き型 | ・扇型の一番下のアイテムを広げてさらに全体を左下に寄せる置き方 ・上と右に余白が大きく空く為一見バランスが悪く見えますが、検索結果で見た時はよいアクセントになってAの中のB効果が期待できます |
商品の並べ方は、スマホケース専門ショップのHameeの画像が参考になります。ジグザク型や扇型画像を探してみましょう!
次は、加工についてです
本来の素材感や商品の良さを伝えるために極力加工なしをお勧めします。
しかしながら、自撮りライトは実際目にするよりも暗く見え、日光は天候次第です。
状況に応じて本物の姿(素材感と色味)に戻すよう加工を施しましょう。
これから紹介する方法は一例ですので写真の変化をみながら微調整をしてみてください。
iPhoneでの簡単2ステップ加工の紹介です
ステップ | 調整 | ポイント |
---|---|---|
STEP1 明るさ | プラスへ | ・明るい画像が本能的に目を引きます ・写真全体を明るくできる「明るさ」が初心者でも簡単です ・検索結果を眺めて対策を立てましょう |
STEP2 ハイライト | プラスorマイナスへ | ・色鮮やかな画像へと修正できます ・明るい部分を調整できるのが「ハイライト」の特徴です ・明るさをプラスにした場合は時にぼんやりした画像となるためハイライトを調整して鮮やかさをプラスしましょう |
iPhoneでのセミプロ3ステップ加工の紹介です
ステップ | 調整 | ポイント |
---|---|---|
STEP1 露出 | プラスへ | ・明るい画像が本能的に目を引きます ・写真全体の光の量を調整するのが「露出」です ・白飛びしない程度に光を取り込みましょう |
STEP2 シャドウ | プラスorマイナスへ | ・色鮮やかな画像へと修正できます ・明るい部分を調整する「ハイライト」に対し、「シャドウ」は暗い部分を調整します ・影になっている部分を明るくしたり逆に影の部分をもっと暗くしたりして調整します |
STEP3 ブリリアンス | プラスorマイナスへ | ・「ブリリアンス」も暗い部分を明るくできます ・「シャドウ」と似ていますが自然な仕上がりが特徴です ・シャドウ+はコントラストが低下して写真が淡く平坦に見えてしまうため「ブリリアンス」で調整しましょう |
STEP4 | プラスorマイナスへ | ・ステップ2と3を繰り返して微調整します ・「シャドウ」と「ブリリアンス」を少しずつ交互に調整することをおすすめします |
最後に、余白についてです
おしゃれ置き画に余白は最重要課題です。
周りに均等に余白を持たせることで、写真に立体感が生まれます。
また、明るさ、清潔感、開放感という感性に訴える表現が可能になります。
ただ、余白は完成した商品写真を見て初めて気が付く場合もあります。
いつでも余白を調整できるよう余白十分な引きの写真を撮影し、トリミングで調整しましょう。
アイテムの余白よりも外周の余白が重要です。
アイテム同士は思った以上に近づけることがポイントです。
アイテム同士は近づけて引きでとって余白を確保するのね!
真上から撮影した際に影を無くす方法
実際に置き画を取り始めると、自分の影が商品に映っている事に気が付かずに写真撮りを終え、画像を作り込む時にショックを受けた方は数多くいらっしゃると思います。
『四角い商品は四角く撮影する』
これは写真撮りの基本中の基本です。
その為には、商品に対して平行にスマートフォンを構える必要があります。
だからこそ、自分の影が映ってしまうんですよね?
影を逃す為に、スマートフォンを斜めにすると、四角いものをきちんと四角く見えるように撮影できなくなるというジレンマ。
ではどうすればよいのでしょうか?
コツを下にご紹介します。
「四角いものをきちんと四角く撮影」と「影を逃す」の両立です。
もうこれで悩みませんね!
ステップ | ポイント | イメージ |
---|---|---|
STEP1 | スマホは机や床と並行になるようキープ | |
STEP2 | 影や自分の姿が入り込んでしまったらスマホを斜めにせず | |
STEP3 | より高い位置から引きで撮るようスマホ位置を移動 | |
STEP4 | スマホ並行キープのまま、手前に平行移動して影を商品の下の余白にズラす(引きで撮影している為商品は画面上部に映っています) | |
STEP5 | 撮り終えた後にトリミングして影部分を落とし画像写真を作成 |
ワークショップ①
いかなる個人よりも全員の方が正しい。
これはアイディアに限った話ではありません。
感性に訴える画像をどう撮るか?ここにも全員参加による全員のアイディア出しが必要です。
「第1回!感性に訴える素敵な画像コンテスト」を開催して自社独自の写真撮影ノウハウを共有してください。
ここでワークショップ(画像コンテスト)を行います。
(ブログでは割愛します)
参考文献
テテマーケティングのおすすめ書籍
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